『運命を拓く』

中村天風さんの信念。

 

大病を患い死を怖れてインドを訪れていたとき、

「痛い、つらい、苦しい」とことあるごとに口に出して

著者がインドの聖人との間におこった出来事。

 

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インドで私は言われた。

「痛いと言って、病が治るかい。

 つらいと言って、つらさがなくなるかい。

 
 あぁ今日は熱があると言って、熱が下がったかい」

 
「あぁなるほどそうだ」と思っていると、

「それを、自分が言ってまわって、

 人に知らせてあるいて、人までそんな気持ちにさせていい気持ちなのか」

 

そういわれた。

 

なるほど、よく考えてみれば子供でも知っていることを、

大人になったわたしはわからなかったのであった。

 

そしてそのインドの聖人は言われた。

 

「自分の気持ちを、自分自身で、
 もっとにこやかにしたらどうだい」

 

本当に自分の気持ちの持ち方なんです。

 

自分の肉体を鍛えていって、心をしょっちゅう綺麗にする、

このことをわすれないように心がけて実行しよう!

 

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【 要するに 】

人生には、肉体的歓喜と、精神的歓喜がある。

そして、はるかに尊いのが精神的歓喜

 

【 奥義 】

肉体は痛みがあっても、

精神は喜びに溢れることができる。

その可能性を人類はもっている。

 

「人生は心一つの置き所」ー中村天風