ピンチをチャンスに変える法則

強い意志は、性格ではなく、1日の過ごし方から
 
この世界では、障害が起こって失敗する例よりも、
意志が挫けて、失敗する例の方がずっと多いのです。
 
人類で最初に世界一周を成し遂げたマゼランという人物。
彼は、一体何が凄かったのか?
 
世界一の航海術を持っていたのか?
誰も知らない海峡の地図をもっていたのか?
とてつもなく素晴らしい船員に恵まれたのか?
 
マゼランに同行した人物が評するのは、
 
「 マゼランの成功の秘訣は、
  誰よりも飢えに耐える力があった 」
 
ということだったのです。
 
航海術ももちろん関係なくはないのですが、
似たような航海術をもっている人はたくさんいたのです。
 
ただ、食べ物にありつけないときに、耐える力が、
マゼランは誰よりも優れていたということなのです。
 
正直、気合いがすごかったのかよ、と思ったのですが、
空腹に耐えるのは、どれほどの意志力が求められるか、
私たちの誰もが実感があることです。
 
マゼランは日頃から、「嫌だな」と思うことに取り組み、
「明日にしようかな」と思うことを今日やり、
「言いたくないな」と思うことを正直に伝え、
「起きたくない」という朝を目覚めさせていく、
 
そうした「気分」ではなく、「意志を貫く」ことを
「日々繰り返す」ことで世界を一周する意志の力を高めることに成功したのでしょう。
 
【 要するに 】
 
マゼランが優れていたのは、航海のノウハウよりも、
困難な航海で直面する飢えに耐える力だった。
 
失敗や敗北をつくりだすほとんどの理由は、
逆境ではなく、逆境のときに意志が挫かれてしまうこと。
 
だから、こうした逆境のときには、
意志の強い企業や個人が急成長していき、
繁栄していても意志が弱い企業や個人が衰退していくのです。
 
【 奥義 】
 
「大志あるひとや勤勉なひとの前に
 “ここから先は侵入禁止”という標識を立てることはできない」
 ―ベートーヴェン