デンマークの親は子供を褒めない
デンマークの「ありのままを見る」子育てとは?
もしあなたが5歳児の親だったとしたら、
子供にはどういうお話を聞かせたいだろうか?
人魚姫、マッチ売りの少女、みにくいアヒルの子など
翻訳されるときに削除されたり、変更される部分がたくさんありました。
「子供の耳には入れたくないことだ」
「悲劇やショッキングな出来事はよくない」
大人がそう判断した部分がカットされているのです。
しかし、デンマーク語の原作にはそうした部分もそのまま。
なぜでしょうか?
それはデンマークでは、子供でも大人同様に、
「この物語をどう解釈し、どういう感想をもつかは、読者の子供に委ねるべきだ」
と考えられているのです。
世界では悲劇やショックなことが起きています。
デンマークでは人生のあらゆる側面を観察し
ありのままを見ることが、世界の人々への共感力を生み
人間性を尊重する気持ちを深める、と大切にされています。
「ありのままを見る」はじめの一歩は自分自身の感情を理解すること。
だから、物語には感情を揺さぶることも書かれているのです。
読んだ子供が、自分の感情を受け入れられるように
支援するのが親の役目なのです。
親が子どもに、良い感情・悪い感情も自分の正直な気持ちを受け入れ、
自分の価値観に沿って行動することを教えれば、
子どもは人生に訪れる難題や荒波に呑み込まれずにすむ。
そうデンマークでは大切にされています。
【 要するに 】
デンマークでは
いつもポジティブな面だけではなく、人生のさまざまな面を伝えている。
それに動揺したり、感情が揺れ動くとき、
それを支え、導くのが親の役目なのです。
子どもは親の感情を観察している。
親が自分の感情に正直になる手本を見せることで、
人生では、あらゆる感情を感じてよいのだと教えることができるのです。
【 奥義 】
「ありのままの自分の価値観に基づいた自尊心」は
人生を導く最強の力であり、外からのプレッシャーへの抵抗力となる。